【修理エンジン編】
エンジン内部の点検・整備内容をまとめています。
↑の続き
引き続きといった感じで電装修理を始めます。
試運転後の点検で

ステータープレート(発電コイルからの)の配線が交換してあったので大丈夫かな、と思った配線は、比較写真撮影していないのですが交換されている配線のギボシ端子が規格違いの小さな端子で組んであったので、これは駄目かも、と思いつつ

フライホイールを外し点検してみたら、配線をすべて交換したわけでなく、劣化した配線と新品配線は途中で接いでありました。
これは駄目ですね。
古い配線を外そうと思い半田を溶かしつつ配線を軽く引っ張っただけで

被覆がポロポロと崩れ落ちる。
配線自体も緑青吹いています。
配線は全て

新品配線へ交換。
それに伴い、現状問題はなかったんですが

当時物のコンデンサーを交換。
コンタクトポイントは状態が良かったのでそのまま使用しようかと思ったら

コンタクトポイントを固定しているネジを強く締めすぎてネジの形に凹んでいます。
これは駄目。
駄目な理由を説明しようとすると、コンタクトポイントの調整方法を書かなければいけなくなるので省略しますが、この凹みせいでコンタクトポイントのギャップ調整をしようとしても調整が出来なくなってしまうので要交換。

グロメットは劣化、プラグコードは嫌な雰囲気の傷が入っていたので念の為に交換しました。
配線交換したステーターを組み込み

エンジンかけて灯火類チェック。
問題なく点いてOK。
そして、オーナー様が気にされていたウィンカーが点かない時があるという症状の原因を探る。
現状は問題なくウィンカーは点きます。
劣化したステーターの配線も原因の1つか?
と最初は思いましたが、配線無罪。
原因は

ウィンカースイッチ。
ドライバーの先端で指している所に本当は

ウィンカースイッチレバーを固定しているサークリップが入っています。
これが無いと

ウィンカーレバーを動かした際、レバーが固定されていないので浮いてしまい

画像は大げさに動かして撮影していますが、レバー本来の可動範囲を超えて動くようになります。
こうなると、右ウィンカーを点けようと思いレバーを動かしても右ウィンカーと電源が接触しないので点灯しません。
本来は

ここまでしか動きません。
サークリップを取り付けてあげた時のレバーを横から見ると

レバーが浮き上がる事ないので、正規の可動範囲内でしか動きません。
と、小さなサークリップが無いせいで、ウィンカースイッチレバーを強めに動かした時に正規の可動範囲を超える動きをしてしまいウィンカーが点かないという現象が起きるというお話。
サークリップを取り付けてあげるだけの小さな作業。
けど、その小さなパーツ一つで安定してウィンカーが点かなくなる。
小さいけれど、大切なパーツです。
このサークリップが外れてなくなっているケースはちょいちょい見かけます。
原因は、レバー操作の際に力入れ過ぎている事と、小さなサークリップですから、錆で劣化して割れてしまう、なんてのもあります。
ウィンカーが時折つかない問題は解決。
しましたがまだウィンカーに問題が。
アイドリング時にウィンカーが点滅せず、点きっ放しになる。

取り付けてあったウィンカーリレーが犯人。
交換して

復活。
ウインカーリレー交換しようと配線抜いたら

交換してあったギボシ端子のカシメが甘く、ポロッと抜けてきたので新しいギボシ端子を取り付けるという余計な作業もありましたが。
そんな感じで電装修理は完了。
試運転をしてチェックします。
↓へ続く
【修理・試運転〜完了編】
試運転チェックから最終整備までの流れをまとめました。
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