修理 経験 ベスパに限らず by KBの遠藤
久しぶりに悩まされた

vespa100の修理。
お客様からの情報。
2速で走るとおかしい。
走ったあとにエンジンのかかりが悪い。
パンパンいう時がある。
エンジンが突然止まる。
この情報から、頭の中では、大体の原因が。
後は、実際に乗って症状を確認。
乗った感じ、2速で走るとおかしい。ってのと、パンパンいう事がある。ってのは、同じ原因だと判断。
走った後のエンジンのかかりが悪いのは別の原因。
原因はすべて、フライホイールの中と判断。
開けてみると

予想通り、クランクシャフトのオイルシールが駄目になっていました。
走った後のエンジンンのかかりの悪さはこれが原因。
っで、パンパンいうのは、

コンデンサーのパンクが原因。
高回転でのバラつきがありました。
ここまでは、予想通り。
乗ってみて感じた事を元に作業した結果、確実に良くなりました。
あっ、上の写真では配線とコンタクトポイントが外れていますが、配線は、あまり状態が良くなかったので、後のトラブルの芽を摘む為に交換。
ポイントは、かなり消耗してきていたので交換。
この辺は、ベスパ屋故の経験といいましょうか、乗った感じで大半の原因は分かります。
こんな症状だったら、ここかな?
なんてのは散々いじってるんで想像通りな事が多いです。
っが、今回は、その経験に基づいた原因究明のやり方に問題がありました。
最後に一つ残った、突然エンジンが止まる。という症状、試運転の際、エンジンは止まりました。
その時の止まり方は、確実に、点火系に問題がある時の止まり方。
しかし、止まった時に火が飛んでいるかどうかの確認をすると、バチバチ火が飛んでます。
けど、エンジンはかからない。
しかし、止まり方は確実に、点火系。
火がキチンと飛んでいるってのは不思議です。
トラブルの原因は点火系ではなく、燃料系?
なんて考えも一瞬頭を過ぎりましたが、止まり方は、どう考えても点火系。
うだうだと悩む羽目に。
結論から言うと、原因は

イグニッションコイルの故障。
けど、ここまでたどり着くまでに、あれやこれやと余計な所をあれこれと点検してみたり。
イグニッションコイルなんて、真っ先に点検しそうなもんなんですけどね~。
点検しなかった理由は、今までの経験。それだけです。
イグニッションコイルが駄目になった時は、火が全く飛ばない症例しか見たことがありませんでした。
故に、火が飛んでいる時点で、真っ先にイグニッションコイルは排除して考えちゃってたんですよ。
点火系のトラブル、というところまでは経験から導き出せたんですが、イグニッションコイルが原因、ってのは、逆に経験が邪魔をして遠回りする羽目に。
経験ってのは大切なんですが、頭が固くなってしまうのは問題アリですよね。
経験だけに頼ると、色々な事を見逃すおそれあり。
これ、ベスパの修理だけではなく、人生でも同じ事が言えるんでしょうね。
頭を柔らかく。
視点を広く、色々な角度から。
なんてのは分かっていますが、中々難しいもんですね。
そして今夜は、日本酒熱燗、あと3合いっちゃいたいところなんですが、3合ってのは、やり過ぎですね。
あと2合がベストです。
これは、いままでの経験でよ~く分かってます。
けど待てよ!
そんな決めつける心が良くないって事を痛感したばかりなんじゃないの?
あと3合と言わずに、4合飲んでみるってのも、手なんじゃない?
新しい世界が開けるかもしれないよ?
なんて頭の中で問答する必要は、、、欠片も、、、いりませんね(笑)
経験も大切な財産。
あと2合飲んで寝ときます。
それではサヨウナラ