冬なのにプリマベ~ラ(春) その4 by K.B.も遠藤

書きかけたまま中途半端に投げていたプリマベラ。
正直な所、走行距離が450kmのエンジンにはネタになるような事は無かったです(笑)

シリンダーもピストンも綺麗だし

分解されたプリマベラのピストンとシリンダーの内部部品

クランクケースの中も

開かれた状態のプリマベラのクランクケースとギア構成部品

って事で、オチに困って投げてました。

部品を洗浄して、オイルシールとガスケットを新しい物に交換して組み上げる。ただそれだけです。

唯一、頭悩ませたのは、クラッチカバーとケーブルのステー。

70年代後半までのスモールボディーは、クラッチカバーとケーブルのステーが80年代以降の物と違います。

左が高年式用、右がプリマベラ用のクラッチカバーの比較写真

この違いで、70年代後半までのスモールボディーはクラッチがやけに重い。
理由としては、クラッチカバーから延びているレバーの長さの違い。
梃子の原理を思い起こせば納得な感じです。プリマベラのレバーは短い。高年式のレバーは長い。当然、長い方が楽々操作となりますね。

そして、それに伴い、ケーブルのステーも違います。

異なる2種類のクラッチケーブルステーの比較。形状に違いが見られる ベスパ車体下部のケーブルステーとクラッチケーブルの取り回し部分

70年代後半までのクラッチケーブルの取り回しだと、どうしてもケーブルの曲がりがキツくなり、更にクラッチが重くなる。

オリジナル通り組み上げるか、それとも高年式のパーツに組み替えて組み上げるか。
悩んだ結果、高年式のクラッチカバーとケーブルステーに変更。

やっぱりね、普段からガッツリ乗って欲しいですからね。操作系は軽い方がよいかと。

その他、電装系は、発電コイルから延びている配線を引き直したり、各部チェックした後、試運転を重ねて最終調整をして完成!

……って、完成した写真撮るの忘れていた事に今気付く……トホホ。

販売価格も決定しました。
気になるお値段、32万円!

個人的には、あえてこの辺のスモールボディーの旧車なんか乗ってる人見ると、渋い!って思うんですが、一般的には……あんまり求めている人がいない事は分かっています……

その理由も。
スモールボディーは、設計された時から生産が終わるまで、殆んど変わってないですからね(笑)
チョッとベスパが好き、って人にも気付いてもらえないんですよね。旧車って事に。
あちらこちらと違うところはあるんだけど、その違いが細かすぎる!

そんな訳で、誰か~?違いが分かる、渋~い趣味をお持ちの方いませんか~?
オーナーになるチャンスですよ~!!!

いないかな?(苦笑)

そんなこんなで、もし気になった方がいれば、K.B.まで遊びに来てください。
試乗も出来ますよ~!

まぁ、K.B.的には、スモールボディーの旧車が好きだったりするんで、半ばK.B.コレクションになる事覚悟で整備しました。
店の中には、2台の50R。そして77年式の50Sも……長期在庫となっています(苦笑)
倉庫にもVESPA90やレストアベースのプリマベラなど……

今夜は、違いが分かる方がいつの日にか登場する事を祈りつつ、、まったり晩酌。酔い夜です。
お休みなさい。

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