ONのなれ果て 気を付けましょう

車輛に乗らない時はフューエルコックを

フューエルコックをOFFにする説明とPX125Xのタンク周辺

OFFにしてくださいと言っていますが、OFFにしないと何かの拍子でオーバーフローした際、エンジンにガソリンが流れ込んでしまいエンジンがかかりにくくなってしまうからという理由なんですが、OFFにする癖を付けないでONのまま長期不動となるとどうなるかというと

キャブレター内部のガソリンが劣化して固形化してきたりしてしまいます。

すると、ガソリンが余計に流れないように止めてくれる役割を担っているフロートバルブというパーツが駄目になったりします。

そうなると、キャブレターに流れてくるガソリンがエンジン内部に流れ放題。

エンジン内部に溜まったガソリンが固形化すると

固形化したガソリンで茶色に変色したエンジン内部

こんな事になってしまいます。

これ、錆もあるにはあるんですが茶色く見える大半の物体は固形化したガソリン。

シリンダーとピストン、クランクシャフトが固着した状態

シリンダーとピストン、そしてクランクシャフトはガッツリ仲良し一体化。

ここまでくるとキックを踏んでもクランクは動きようがないんだけど、もう少し手前の状態だとキック踏めちゃう。

すると、錆やら固形化したガソリンが付着したクランクシャフトが

クランクがロータリーバルブを削ってしまった痕跡

エンジンの大切なローターリーバルブを削ってしまいクランクケースに重大なダメージが。

故に、長期不動車を動かしてほしいという依頼が入った時は、絶対にキックは踏まないでくださいとお伝えしています。

今回ばらしたエンジン、ローターリーバルブを大切にしたいが故に、生きていてくださいと祈りながら慎重にバラしました。

結果、洗浄したら傷もなくこのまま使用できる状態。

かなりの時間をかけてクランクをケースから抜きましたが、時間をかけた甲斐がありましたね。

それにしても

劣化し変形したオイルシールの状態
もはや形を失ったオイルシールの残骸
裏側に僅かに残ったオイルシールの痕跡

オイルシールが凄い状態で笑っちゃいました。もはやオイルシールなのか何なのかといった感じですが、裏側はギリギリオイルシールだった形跡が。

このエンジン、中古整備を始めたP125Xのエンジン。

エンジンを降ろして置いていたら店内臭かった・・・

エンジン内部から漂う腐ったガソリン臭が半端じゃなくて、もう少し先にエンジンばらそうかと思っていたんですが、臭いに負けて昨日の定休日をこのエンジンに捧げました。

シリンダーとピストン、クランクは使えなかったけど腰下の状態も良く、クランクケースも使える状態だったので虚しい休日出勤とならずに良かったですよ。

フューエルコックOFFの状態で保管されていれば状態バッチリのエンジンだったんですけどね~。

清掃前のクランクケース内部の汚れ

綺麗にするまで何度ゲロ吐きそうになった事か・・・

まっ、臭いの元も断てたし、クランクケースは使えたし、良い休日だったという事にしておきましょうかね。

という事で、乗らない時はフューエルコックをOFFにする癖を付けましょうね~!というお話でした。

コーラス一発勝負的なこの手の曲、いつ聴いても好き。

K.B.SCOOTERS

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