中古車整備なP125X その5 by KBの遠藤


クランクケースの洗浄と共に、エンジン内部の各パーツも洗浄。

分解され整然と並べられたベスパエンジンパーツ一式


その後に、エンジン内部のパーツの、使えるか使えないかの判別作業。

丁度、このエンジンはお約束な感じで各パーツが消耗していたので、


距離走ったエンジンのお約束。典型的な消耗品(腰下)。

その1

ベスパのギアセレクタースパイダーのクローズアップ


ギアセレクタースパイダー。

コイツはやる奴。頑張りやさんですよ。かなりな勢いで!

セレクター部品の角が削れて丸まった部分


こんな感じで、ギアを回しています。

上の写真の丸の部分のように角が取れて丸くなってしまったら、ギア抜けの原因となります。

こいつが、各ギアの間を行ったりきたり。ギアを変速していきます。それだけではなく、こんなに小さい接触面でギアからドライブシャフトに力を伝達。ニュートラルの位置にいる時以外は、頑張りっぱなし。

そして、角が丸まってギア抜けが始まったまま乗り続けていると、、、

ギア側の接触面が摩耗している様子


ギアの方にもダメージが。丸の部分が、欠けたり、角が取れて丸く削れてきてしまったり。こうなると、更にギア抜けを誘発。

この辺は、どれ位距離を走ったか。より、各オーナーの癖によって、消耗具合は極端に変わります。

セレクタースパイダー&ギアを長持ちさせたい方は、各ギアの回転をキチンと合わせてシフトチェンジ。を心がけていると長持ちしますよ~。優しくシフトチェンジでアハン。ウフン。お互い仲良いしが一番!


その2

クラスタギア内部のスプリング機構の拡大


クラスターギアのなかにあるスプリング。

コイツは、シフトチェンジした際の衝撃を吸収してくれる、縁の下の力持ち。表立って活躍はしていませんが、隠れた所で良い仕事。いぶし銀な、プロレスに例えると、新日本プロレスの、後藤、平田、ヒロ斉藤。あっ、あとブラック・キャット(R・I・P)といったところか。

このスプリングがヘタってくると、典型的な例としては、ニュートラルから1速に入れた時など「ガシャン」ってなショックがやけに大きかったり。この辺も、オーナーの乗り方により消耗具合は開きがあります。


その3

キックスターターギヤ

今気付きました。写真を撮り忘れていた事に。。。

このギアは、キックを踏んだ時に飛び出してクラスターギヤを回し、その回転がクラッチに。そしてクランクを回してエンジン始動。となる、昭和維新軍な、長州 力てきな、眠っていた物を呼び覚ます原動力を持った奴です。

これを長持ちさせるには、キックを闇雲に踏み卸すのではなく、踏み込む前に、1度、少しキックを踏み込んでこのキックスタ-ターギアをクラスターギアと噛み合わせてから踏み込む。って事が大切なポイントです。


そして、このP125xのエンジンには、重大なトラブルが発生していました。。。

そのトラブルとは、、、

また明日。

そんな感じでオヤスミナサイ。

\ 最新情報をチェック /